睡眠中に大きないびきをかき、呼吸が何度も止まってしまう病気です。

以下のような症状がある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

  • 日中の眠気
  • 夜中に息苦しさで目が覚める
  • 朝起きた時に頭が痛い
  • 居眠り運転を起こしたことがある
  • 高血圧の薬を飲んでいるが血圧が下がらない

睡眠時無呼吸症候群では、寝ている間に繰り返し低酸素状態となることで、心臓や血管へのダメージが加わり、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こす危険性が高くなることも報告されています。

検査

簡易式睡眠時無呼吸検査を行います。

検査機器を貸し出しいたしますので、ご自宅で装着して、寝ている間にできる検査です。

手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態を調べます。

医学的には呼吸が10秒以上止まることを「無呼吸」とよび、通常の半分以下の浅い呼吸を「低呼吸」とよびます。

1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上で、かつ上記の症状がある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

無呼吸低呼吸指数(AHI)が40以上の場合→CPAP治療の適応となります

20〜39の場合→精密検査(終夜睡眠ポリグラフ)を検討

20未満の場合→生活習慣の改善、マウスピースの装着の検討

終夜睡眠ポリグラフとは

こちらの検査も検査機器を貸し出しいたしますので、ご自宅で装着して、寝ている間にできます。

簡易検査との大きな違いは、脳波や眼球の動きなども解析するという点です。

より詳細な睡眠の評価が可能となり、この検査で無呼吸低呼吸指数(AHI)が20以上であればCPAP治療の適応となります。

CPAP治療 (シーパップ:持続陽圧呼吸療法)

©ResMed

CPAPの原理は、寝ている間の無呼吸を防ぐために気道に空気を送り続けて気道を開存させておくというものです。

CPAP装置からエアチューブを伝って、鼻に装着したマスクから気道へと空気が送り込まれます。

空気を送る圧力は呼吸に合わせて自動で調整されます。

重症の睡眠時無呼吸患者さんでは、CPAP治療を行った方は、治療を行わなかった方に比べて長生きできることが多くの研究で示されています。

健康保険が適用されます。CPAP装置は当院からレンタルしていただきます。

当院では、保守管理やマスク・エアチューブなど治療に必要な消耗品の供給にも対応しております。

機器の専門知識を有する臨床工学技士がおりますので、使用法や設定についてもお気軽にご相談ください。

月に1回の受診が必要で、費用は3割負担の方で約5000円/月です。

遠隔モニタリング対応機種の場合には、2〜3ヶ月に一度の受診が可能となる場合もあります。また、状態が安定していればオンライン診療を併用することも可能となります。お問い合わせください。